自治会
一昨日、淡路島北淡地域にある自治会の学習会講師を依頼され、伺った。
この時期、淡路島の瀬戸内海に面するこの地域は海からの北風が吹き、一段と寒い。
約20数人の方が集まっていた。
依頼を受けて行ったのだが、来られている人は必ずしも私の講演を聞きたくて来た人ばかりではない。自治会の集まりだから来ている。
私にとっても最前線だ。
当然受け方も様々だ。
ここで何を語るのか。
少子高齢化の現状と近未来を語り、行政や経済の限界を語る。
私が伝えたいのは、「あきらめ」ではなく、「希望」。そして、これからの主役は地域住民の皆さん自身であること。
コミュニティ・ビジネスの視点から、活性化のポイントを伝えるが、私が答えを持っているわけではない。問題提起と気づきを与える。私の仕事はそこで終わらない。それからも寄り添い、一緒に考える。
講演の反応は様々だ。
豪快な顔に深いシワが刻まれた漁師さん、海の男である。「そやな。行政に頼っとったらあかんな」と話は続く。時に行政への文句も出る。
そのような海の男を支えてこられたのではないかと思われる聡明なご婦人は、低い声で「何が幸せのかたちか、あらためて考えさせられました」と。
日本は富国強兵で力を持ち、戦争へ。敗戦の苦しみを乗り越え、経済大国に。そして今、真の幸せの意味を問うている。
今だに軍事大国、経済大国を目指し進んでいる国もあるようだが、日本の政治はともかく、民衆レベルでは、その先の真の幸福を目指しているように思う。
上がった魚をさばく仕事に従事する若者は、
「何を言っているかわかりません」「私たちは目の前のことで精一杯ですよ」と感想を言ってくれた。
皆さん、率直で、心根の素晴らしい人ばかりだ。
私に何ができるのか・・・
寄り添いながら、共に考えていきたい。